K2-3c

K2-3c

K2-3c は、太陽系から約144光年(45パーセク)の距離にある赤色矮星 K2-3 の周りを24.6日周期(軌道長半径0.14天文単位)で回る惑星で、2015年に発見された。

半径は地球の1.77倍、質量は地球の2.1倍と推定されている。密度が3.0g/cm3と地球(約5.5g/cm3)と比べると小さいため、ミニ海王星に分類される惑星であると考えられている。表面温度は344ケルビン程度であるため、全球海に覆われた惑星となっている可能性が高い。

一方、中心星であるK2-3は、太陽の0.6倍の質量、0.6倍の半径を持ち、表面温度は3,951ケルビンと見積もられている。視等級12.2、絶対等級9.1である。

(文責:佐々木 貴教)

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K2-3 c (exoplanetkyoto.org)

K2-3d

(K2-3dの想像図 Fuka Takagi, Hina Bando & Yosuke A. Yamashiki)

K2-3(別名 EPIC 201367065)は、地球から147光年の距離にあるM型星(表面温度3951K, 質量・半径は太陽の0.6倍程度)で、K2ミッション(ケプラー宇宙望遠鏡の第二期ミッション)によるトランジット法惑星探査が実施されてきました。K2ミッションでの観測によって2015年に3つの惑星が報告され、その後岡山188cm望遠鏡の高精度多色測光カメラMUSCAT等で惑星のパラーメータ決定精度を高めるためのフォローアップ観測が実施・論文が報告されるなどしています。

内側の惑星2つ(K2-3b, K2-3c)はそれぞれ、半径が地球の2.1倍, 1.7倍、中心星の周りを周回する軌道周期が10.1日と24.6日で、いわゆるスーパーアース(地球の数倍程度の質量・半径の惑星)に分類されます。

3つ目の惑星K2-3dは、地球の1.51倍の半径で、軌道周期が44.6日です。軌道長半径は0.21AUと太陽-地球間の距離(1AU)と比べるとかなり中心星に近い位置に位置しますが、中心星が温度が太陽よりも低いために、K2-3dはハビタブルゾーン(生命居住可能領域)の内側の境界付近に存在すると判定できます。

論文著者らの言葉によると、特にこのK2-3dについて、半径が地球の1.5倍程度の惑星であることから、地球に似た岩石惑星と揮発性元素が豊富な少し大きい惑星との境界に位置しうる惑星であること、さらに液体の水が表面に存在できる可能性があること、が示唆されます。

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K2-3 d (exoplanetkyoto.org)

(Yuta Notsu)

ジャーナル記事

1.) Spitzer Observations of Exoplanets Discovered with The Kepler K2 Mission

2.) GROUND-BASED TRANSIT OBSERVATION OF THE HABITABLE-ZONE SUPER-EARTH K2-3D

 

WEB記事

1.) Potentially habitable super-Earth K2-3d observed transiting parent star

2.) Timing the Shadow of a Potentially Habitable Extrasolar Planet Paves the Way to Search for Alien Life

3.) K2-3d: Ground-Based Telescope Observes Super-Earth Transiting Bright Star

K2−3dは、太陽系から137光年(42パーセク)離れた恒星K2−3を周回する系外惑星で、2015年に公開された。

恒星K2−3は視等級12.2、絶対等級9.1である。

この恒星は太陽の0.6倍の質量で、半径は太陽の0.6倍であり、表面温度は3951ケルビンで、スペクトル型はM0.0Vである。

この恒星の惑星系で、K2−3dは、恒星K2−3の周りを公転周期44.6日で、軌道長半径0.2天文単位(31206115.8km)で公転している。

K2-9b

K2ミッションキャンペーン1において、恒星31個に対し惑星候補天体が36個発見された。そこで地上観測データと、トランジット自動解析スキームの補償光学画像を組み合わせることで、初めて発見された17天体を含む21の候補天体が惑星であることが確認された。その中の一つがK2-9bである。K2-9はM2.5 ± 0.5、110 ± 12 pcの矮星で、ホスト星のスペクトルから惑星半径は2.25(+0.53−0.96) R⊕ で、公転周期は18.4498日であることがわかった。恒星からの入射フラックスは低いため、K2-9bの平衡温度は500K未満と推定され、ほぼ地球と同じような日射を受けていると考えられる。その一方で紫外線宇宙望遠鏡GALEXによると、ホスト星からのUVが非常に強いため、惑星の大気はその影響を受け、生き物が生存するには厳しい環境であるだろう。この地球から海王星サイズの半径をもつ、小さくて温度の低い惑星には、まだまだ研究の余地がある。

(文責・木村なみ)

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K2-9 b (exoplanetkyoto.org)

参考文献)
Two Small Temperate Planets Transiting Nearby M Dwarfs in K2 Campaigns 0 and 1
Schlieder, Joshua E et al.
Publication:
The Astrophysical Journal, Volume 818, Issue 1, article id. 87, 15 pp. (2016).
Pub Date: February 2016

補足)

・K2-9bはK2キャンペーン1で発見されたM2.5 ± 0.5、110 ± 12 pcの矮星である。
・K2-9bは Montet et al. (2015)にて初めて確認された。
・ホスト星のスペクトルと補償光学イメージングによると、惑星半径は2.25+0.53−0.96 R⊕ で、公転周期は18.4498日である。
・またK2-26bについて、恒星半径にしてはトランジット通過時間が長いので、円軌道ではなく、偏心軌道であるかもしれない。
・K2-9b とK2-26bの恒星からの入射フラックスは低く、平衡温度は<500Kと推定される。K2-9bはほぼ地球と同じような日射を受ける可能性がある。
・その一方で紫外線宇宙望遠鏡GALEXによると、ホスト星からのUVが非常に強いため、惑星の大気はその影響を受けている可能性がある。
・どちらの惑星も、地球から海王星サイズの半径をもつ、小さくて温度の低い惑星と考えられ、まだまだ研究の余地がある。

Kepler-155 c

Kepler-155 c は、太陽系から 985.0 光年( 302パーセク)離れた恒星Kepler-155 を周回する系外惑星で 2014 年に公開された. 恒星 Kepler-155 は視等級 12.5, 絶対等級 5.1 である. この恒星は太陽の 0.6 倍の質量で、半径は太陽の0.6 倍であり 表面温度は 4508 で、スペクトル型は K4である。 この恒星の惑星系で Kepler-155 c は、恒星 Kepler-155 のまわりを 公転周期52.7 日で、 軌道長半径 0.24 天文単位 ( 36,202,684.7 km)で公転している。

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Kepler-155 c (exoplanetkyoto.org)

Kepler-235 e

Kepler-235 e は、太陽系から 1712.3 光年( 525パーセク)離れた恒星Kepler-235 を周回する系外惑星で 2014 年に公開された. 恒星 Kepler-235 は視等級 14.0, 絶対等級 5.4 である. この恒星は太陽の 0.6 倍の質量で、 半径は太陽の0.6 倍であり 表面温度は 4255 ケルビンで、スペクトル型は K6である。 この恒星の惑星系で Kepler-235 e は、恒星 Kepler-235 のまわりを 公転周期46.2 日で、 軌道長半径 0.21 天文単位 ( 31,864,346.5 km)で公転している。

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Kepler-235 e (exoplanetkyoto.org)

GJ 625 b

惑星GJ 625 bは、地球から約21.2光年のGJ 625というM矮星の周りの軌道上にあります。それは地球の質量の少なくとも2.8倍であると考えられ、14.6地球日でその軌道を周回しています。 その発見についてはarXivで見ることができ、Canary Islands Institute of Astrophysicsにより主導されますが、Astronomy and Astrophysics誌に掲載される予定です。

GJ 625 bは主星のハビタブルゾーンの内側に位置しており、温度は液体の水が存在するのに適しています。約0.08 AU(天文単位、1 AUは地球から太陽までの距離)の距離で周回します。 「GJ 625 bは、近くのM-矮星のハビタブルゾーンにある小さなスーパーアースである」とカナリア諸島天体物理学研究所の筆頭著者Alejandro SuarezMascareñoがIFLScienceに「M-矮星周辺の小型外惑星の最後に見つかった輪の後でさえ、この種の星の周りで知られている岩石の惑星の数は比較的少ない」と語っています。

GJ 625 bについてもっと知りたい方は、以下のデータベースページをご覧ください。

GJ 625 b (exoplanetkyoto.org)

ジャーナル記事

1.) HADES RV Programme with HARPS-N at TNG V. A super-Earth on the inner edge of the habitable zone of the nearby M-dwarf GJ 625

2.) Equilibrium Temperatures and Albedos of Habitable Earth-Like Planets in a Coupled Atmosphere-Ocean GCM

WEB 記事

1.) Super-Earth Discovered Around Nearby Red Dwarf Star

2.) A new Super-Earth discovered near the habitable zone of a cool star.