カテゴリー: 系外惑星の紹介

GJ 180 c

GJ 180 c は、恒星GJ 180 を周回する系外惑星で 2014 年に公開された. 恒星 GJ 180 は視等級 10.9, 絶対等級 25.0 である. この恒星は太陽の 0.4 倍の質量で、 半径は太陽の0.4 倍であり 表面温度は 3371 ケルビンで、スペクトル型は M2Vである。 この恒星の惑星系で GJ 180 c は、恒星 GJ 180 のまわりを 公転周期24.3 日で、 軌道長半径 0.13 天文単位 ( 19,298,125.3 km)で公転している。

GJ 180 c について詳しく知りたい方は以下のExokyotoのデータベースページをご覧ください。

http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/GJ_180_cJP.html

GJ 273 b

GJ 273 b は、太陽系から 12.4 光年( 3.80パーセク)離れた恒星GJ 273 を周回する系外惑星で 2017 年に公開された. 恒星 GJ 273 は視等級 9.9, 絶対等級 12.0 である. この恒星は太陽の 0.3 倍の質量で、 半径は太陽の0.3 倍であり 表面温度は 3382 ケルビンで、スペクトル型は M3.5である。 

この恒星の惑星系で GJ 273 b は、恒星 GJ 273 のまわりを 公転周期18.6 日で、軌道長半径 0.09 天文単位 ( 13,628,515.6 km)で公転している。

GJ273は又の名をルイテン星といい、こいぬ座方向に見える、地球から12.4光年離れた赤色矮星です。赤色矮星は非常に暗くて小さな恒星で、少ない燃料をゆっくり消費してゆるやかに核融合反応を行なっています。GJ273の半径、質量はともに太陽の0.3倍ほどと小さく、表面温度は約3000℃で、太陽の表面温度6000℃と比べて低温です。
GJ273のスペクトルをHARPS分光器で2003年から14年間にわたって観測したところ、惑星を2つ持つことが発見されました。これらの惑星のうち、外側を回るものがGJ273bです。GJ273bは公転周期が約19日、質量は地球の約3倍です。GJ273bは主星から0.09AUの距離を公転しています。(太陽と地球の間の距離を1AUといいます。)GJ273の大きさや温度から計算すると、GJ273bには液体の水が存在する可能性があり、生命が存在するかもしれません。
GJ273bは現在見つかっている中では、プロキシマbに次いで二番目に地球から近いハビタブル惑星です。地球との電波交信にかかる時間はたった25年と短い(?)ので、地球の音楽を送信するプロジェクト“Sónar Calling GJ273b”が現在進行しています。2017年10月にノルウェーにあるEISCAT科学協会のアンテナから発信された音楽の信号は、2030年3月11日にGJ273bに到達する見込みです。もしGJ273bに住む知的生物が、地球からの電波をキャッチして音楽を楽しんでくれたら嬉しいですね。

(文責 大山航 木村なみ)

 


参考文献

(1)The HARPS search for southern extra-solar planets XLI. A dozen planets around the M dwarfs GJ3138, GJ3323, GJ273, GJ268, and GJ3293
N. Astudillo-Defru1,2, T. Forveille2, X. Bonfils2, D.S'egransan1, F.Bouchy1, X. Delfosse2, C Lovis1, M. Mayor1, F. Murgas2, F. Pepel1, N.C. Santos3,4 S Udry1, A.Wunsche2
(2) http://phl.upr.edu/projects/habitable-exoplanets-catalog
(3) exokyoto
(4) https://www.sonarcalling.com/en/

GJ 273 b について詳しく知りたい方は以下のExokyotoのデータベースページをご覧ください。

http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/GJ_273_bJP.html

GJ 422 b

GJ 422 b は、恒星GJ 422 を周回する系外惑星で 2014 年に公開された. 恒星 GJ 422 は視等級 11.5, 絶対等級 25.0 である. この恒星は太陽の 0.3 倍の質量で、 半径は太陽の0.4 倍であり 表面温度は 3323 ケルビンで、スペクトル型は M3.5Vである。この恒星の惑星系で GJ 422 b は、恒星 GJ 422 のまわりを 公転周期26.2 日で、 軌道長半径 0.12 天文単位 ( 17,802,146.6 km)で公転している。

 

GJ 422 b について詳しく知りたい方は以下のExokyotoのデータベースページをご覧ください。

http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/GJ_422_bJP.html

GJ 832 c

GJ 832 c は、太陽系から 16.1 光年( 4.94 パーセク)離れた恒星GJ 832 を周回する系外惑星で 2014 年に公開された. 恒星 GJ 832 は視等級 8.7, 絶対等級 10.2 である. この恒星は太陽の 0.5 倍の質量で、 半径は太陽の0.4 倍であり 表面温度は 3300 ケルビンで、スペクトル型は M9である。この恒星の惑星系で GJ 832 c は、恒星 GJ 832 のまわりを 公転周期35.7 日で、 軌道長半径 0.16 天文単位 ( 24,234,855.1 km)で公転している。

GJ 832 cは、2014年に視線測度法によって発見されたスーパーアース型の太陽系外惑星です。中心星であるGJ 832から0.163AUの距離を周期35.68日で公転しており、質量は木星の0.017倍(地球の5.4倍)であると考えられています。Exokyotoによる推定半径は地球の1.5倍です。GJ 832は地球から4.94パーセク(16光年)の距離にある質量が太陽の0.45倍、表面温度が3590Kの赤色矮星(M型星)で、現在その恒星系にはGJ 832cを含め二つの惑星が確認されています。

GJ 832 cはハビタブルゾーン内の内側の境界線近くに存在すると考えられており、液体の水が存在する可能性が指摘される生物が存在できるハビタブル惑星の一つです。ただし、潮汐ロック(公転周期と自転周期が同期してずっと同じ面を中心星に向けている状態)になっていたり、地球の5.4倍という大きな質量を持っているため厚い大気を伴っている可能性がありその場合温室効果が強くなってしまう事が考えられたりするなど、いくつかGJ 832cがハビタブルでない可能性があります。ただし、潮汐ロックに関しては潮汐ロックでありかつハビタブルである事が可能ではないかという議論も存在します。また、GJ832cが大きな衛星を伴っており、GJ832c自身ではなくその衛星がハビタブルである可能性も議論されています。
文責:大山

参考
1)”GJ832c”.EXOKYOTO.http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/GJ_832_cJP.html

2)“The Extrasolar Planet Encyclopaedia – GJ832c”.
Exoplanet.eu. http://exoplanet.eu/catalog/gj_832_c/

3) Wittenmyer, R. A.; et al. (August 2014). “GJ 832c: A super-earth in the habitable zone”. The Astrophysical Journal.
https://arxiv.org/pdf/1406.5587.pdf

4) TILIPMAN D., VIEYTES M., LINSKY J., BUCCINO A. & FRANCE K.(December 2020).
 “Semiempirical Modeling of the Atmospheres of the M Dwarf Exoplanet Hosts GJ 832 and GJ 581”.
 The Astrophysical Journal.
https://arxiv.org/pdf/2012.11738.pdf

GJ 832 c について詳しく知りたい方は以下のExokyotoのデータベースページをご覧ください。http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/GJ_832_cJP.html

GJ 3293 d

GJ 3293 d は、太陽系から 58.4 光年( 17.9 パーセク)離れた恒星GJ 3293 を周回する系外惑星で 2014 年に公開された. 恒星 GJ 3293 は視等級 12.0, 絶対等級 10.7 である. この恒星は太陽の 0.4 倍の質量で、 半径は太陽の0.4 倍であり 表面温度は 3466ケルビン で、スペクトル型は M2.5である。 この恒星の惑星系で GJ 3293 d は、恒星 GJ 3293 のまわりを 公転周期48.1 日で、 軌道長半径 0.19 天文単位 ( 29,021,986.9 km)で公転している。

 

GJ 3293 d について詳しく知りたい方は以下のExokyotoのデータベースページをご覧ください。

http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/GJ_3293_dJP.html

KOI-4427.01

KOI-4427.01 は、太陽系から 782.8 光年(240 パーセク)離れた恒星KOI-4427 を周回する系外惑星で 2015 年に公開された. 恒星 KOI-4427 は視等級 9.3, 絶対等級 2.4 である. この恒星は太陽の 0.5 倍の質量で、半径は太陽の0.5 倍であり 表面温度は 3813ケルビン で、スペクトル型は M0である。この恒星の惑星系で KOI-4427.01 は、恒星 KOI-4427 のまわりを 公転周期147.7 日で、 軌道長半径 0.42 天文単位 ( 62,681,507.8 km)で公転している。

KOI-4427.01 について詳しく知りたい方は以下のExokyotoのデータベースページをご覧ください。

http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/KOI-4427.01JP.html